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「衝撃と感動」ローマのコンクラーヴェを体験した日本人枢機卿・菊地功氏が語る、映画『教皇選挙』とのリアルな違い

2025-06-08
「衝撃と感動」ローマのコンクラーヴェを体験した日本人枢機卿・菊地功氏が語る、映画『教皇選挙』とのリアルな違い
文春オンライン

新教皇を選出する「コンクラーヴェ(教皇選挙)」に、日本人として初めて参加した菊地功枢機卿。その舞台裏を、文藝春秋7月号で大胆に語り起こしました。バチカンへ向かう飛行機内から、コンクラーヴェへの期待と不安、そして実際に体験した驚きと感動を、菊地枢機卿自らの言葉で聞かせてもらいます。

コンクラーヴェ初参加、菊地枢機卿の事前準備

昨年12月に枢機卿に就任したばかりの菊地氏は、今回が初のコンクラーヴェ参加となりました。バチカンへと向かう飛行機の中、心境を尋ねられた菊地氏は、「正直、不安は拭いきれませんでした」と率直に語ります。初めての経験への緊張感に加え、世界中から集まる枢機卿たちとの出会い、そして教皇選出という重責を担うことへのプレッシャー。

しかし、菊地枢機卿は、コンクラーヴェに臨むにあたり、徹底的な事前準備を重ねていました。教皇選挙の歴史、コンクラーヴェのルール、そして過去の教皇たちの業績など、膨大な知識を吸収。さらに、教皇選挙をテーマにした映画『教皇選挙』も鑑賞し、コンクラーヴェの雰囲気を掴もうと試みました。

映画『教皇選挙』との違い - 菊地枢機卿が語るリアルな舞台裏

映画『教皇選挙』は、コンクラーヴェの緊迫感や人間ドラマを巧みに描いていますが、実際にコンクラーヴェを体験した菊地枢機卿は、「映画とは大きく異なる点がありました」と語ります。

まず、映画では描かれていない「沈黙」の重要性。コンクラーヴェの閉鎖空間では、枢機卿たちは徹底的に沈黙を守り、祈りと瞑想にふけります。この沈黙の中で、それぞれの心に神の啓示を求め、真にふさわしい教皇を選出しようと努めるのです。

また、映画では派手な駆け引きや陰謀が描かれていますが、実際には、枢機卿たちは互いを尊重し、誠実な態度で議論を重ねます。それぞれの良心に従い、神の意志に沿った判断を下すことが、コンクラーヴェにおける最も重要な要素なのです。

菊地枢機卿は、「コンクラーヴェは、単なる教皇選出の儀式ではなく、信仰と祈り、そして人間としての誠実さが試される場である」と強調します。映画では表現しきれない、コンクラーヴェの奥深さと厳粛さを、菊地枢機卿の言葉から感じることができます。

教皇選出の瞬間 - 菊地枢機卿が体験した奇跡

数日間にわたる議論と投票の結果、ついに新教皇レオ14世が選出されました。菊地枢機卿は、その瞬間を「まさに奇跡が起きた瞬間でした」と語ります。厳粛な雰囲気の中、選出された教皇の名前が告げられると、会場全体が感動に包まれました。

今回のコンクラーヴェへの参加を通して、菊地枢機卿は、信仰の重要性、そして人間としての誠実さの大切さを改めて認識しました。そして、今後もカトリック教会の発展のために、尽力していく決意を新たにしています。

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