妊娠中の30代女性が「オウム病」で死亡か? 飼育歴なしの感染経路、妊娠による重症化リスクも
2025-06-12
読売新聞
妊娠中の女性が「オウム病」で死亡か? 飼育歴がないにも関わらず感染経路不明
長崎県は12日、30代の妊婦が鳥類由来の感染症である「オウム病」に感染し、死亡した疑いがあることを発表しました。県内で死亡例が確認されたのは、1999年に調査方法が変更されて以降初めてのことです。この衝撃的な出来事は、多くの人々に健康への不安と疑問を投げかけています。
オウム病とは?感染経路と症状
オウム病は、インコやオウムなどの鳥類の糞に含まれる細菌が原因で発症する感染症です。感染経路としては、主に以下のものが考えられます。
- 鳥類の糞を吸い込む
- 鳥に口移しで餌を与える
- 汚染された物を触った後、手洗いをせずに口にする
初期症状としては、発熱、咳、倦怠感などが現れます。重症化すると、肺炎や脳炎などを引き起こす可能性もあります。
妊娠中の女性は重症化しやすい?
一般的に、妊婦は免疫力が低下しているため、オウム病に感染すると重症化しやすいとされています。また、妊娠中に感染すると、胎児にも影響を及ぼす可能性があります。今回の事例では、妊娠が重症化の一因となった可能性が指摘されています。
感染経路不明の謎
今回の死亡例で最も注目すべき点は、女性に鳥類を飼育していなかったにも関わらず、感染が確認されたことです。感染経路が不明であるため、周辺環境や接触歴などを詳しく調査する必要があります。専門家は、鳥類の糞が風に乗って拡散したり、汚染された土壌に接触したりする可能性を指摘しています。
今後の対策と注意喚起
今回の事例を受け、長崎県は鳥類との接触を避けるよう注意喚起を行っています。特に、妊婦や免疫力の低下している方は、鳥類に近づく際には十分な注意が必要です。また、鳥類の飼育者の方は、糞の処理を適切に行い、感染予防に努めることが重要です。
今回の悲劇を教訓に、オウム病に関する正しい知識を身につけ、感染予防に努めましょう。