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高知小学校、プール事故後初の授業見送り…水泳教室は中止、安全学習に切り替え

2025-06-13
高知小学校、プール事故後初の授業見送り…水泳教室は中止、安全学習に切り替え
読売新聞

高知市立長浜小学校で昨年7月に発生した痛ましいプール事故を受け、小学校は今年度、水泳の実技授業を全面的に見送ることを決定しました。小学4年生の松本凰汰くん(当時9歳)が水泳の授業中に亡くなった事故から1年も経たないという状況下、保護者からの不安の声が強く、授業への参加意欲が低いまま、安全を確保することが難しいと判断されたためです。

保護者の不安が授業実施を困難に

小学校は、保護者に対して水泳授業への参加確認書を配布。その結果、参加を希望する児童が全体の8割に満たないという結果となりました。この状況を踏まえ、小学校は「安全が最優先」という立場から、水泳の実技授業を中止し、代わりに水場における安全管理に関する座学学習に時間を充てることを決定しました。

事故後の安全対策と今後の課題

事故後、小学校は水泳の実技授業における安全対策を強化。プールの最深部を全児童の肩が出る80センチに設定し、原則として教員4名を配置するなど、万全の体制を整えてきました。しかし、今回の授業見送りは、事故のトラウマが根強く残っていること、そして保護者の安全への強い不安が、授業の実施を困難にしていることを示しています。

水泳教室への代替案と安全学習の重要性

小学校は、水泳の実技授業を完全に中止するのではなく、外部の専門機関と連携し、水泳教室の開催を検討しています。また、水場における安全管理に関する座学学習を充実させることで、児童たちが水泳に対する正しい知識と安全意識を身につけられるよう努めています。

学校と保護者の連携強化が不可欠

今回の授業見送りは、学校と保護者が互いに協力し、より安全な学習環境を構築していく必要性を改めて認識させられる出来事でした。小学校は、今後も保護者とのコミュニケーションを密にし、水泳授業に関する情報提供や意見交換を積極的に行うことで、信頼関係を築き、安全な学校生活を送れるよう努めていきます。

松本くんの事故は、私たちに水泳の授業における安全管理の重要性を強く訴えかけています。学校、保護者、そして社会全体で、この教訓を活かし、二度とこのような悲劇が繰り返されないよう、安全対策の徹底と安全意識の向上に努めていく必要があります。

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