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女性の健康を蝕む20の要因:うつ、糖尿病、脳卒中…格差是正は遅れている現状

2025-05-22
女性の健康を蝕む20の要因:うつ、糖尿病、脳卒中…格差是正は遅れている現状
@DIME アットダイム

世界疾病負担研究(GBD 2021)の最新データに基づいた研究で、女性と男性の間で疾病負担の主要な20要因に関する格差が依然として存在し、過去30年間でその是正は大きく進んでいないことが明らかになりました。この研究は、女性の健康問題に対する意識を高め、より効果的な対策を講じる必要性を示唆しています。

男女間の格差:死因と健康寿命への影響

研究によれば、男性は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)や交通事故といった、早期死亡に繋がる要因の影響を受けやすい傾向があります。一方、女性は筋骨格系の疾患(腰痛、関節痛など)や精神障害(うつ病、不安神経症など)といった、命に関わることはないものの、長期にわたって健康を損なう要因の影響を受けやすいことが示されています。

特に注目すべきは、女性に多く見られるうつ病、糖尿病、脳卒中といった疾病が、健康寿命を縮める大きな要因となっている点です。これらの疾病は、適切な治療や予防対策によって改善できる可能性を秘めていますが、社会的な stigma や経済的な負担などが、早期発見や治療を妨げている現状があります。

30年間の変化:是正の遅れ

過去30年間で、医療技術の進歩や健康意識の向上などにより、多くの疾病の予防や治療が可能になりました。しかし、今回の研究結果は、男女間の健康格差が依然として大きく、是正の進捗が遅れていることを示唆しています。特に、女性が抱える筋骨格系の疾患や精神障害といった慢性疾患への対策が、喫緊の課題と言えるでしょう。

今後の展望:より包括的な健康対策の必要性

この研究は、女性の健康問題に焦点を当て、男女間の格差を是正するための具体的な対策を講じる必要性を強調しています。より包括的な健康対策として、以下のような取り組みが求められます。

  • 早期発見・早期治療の推進:定期的な健康診断や検診の受診を促進し、疾病の早期発見・早期治療に繋げる。
  • 予防対策の強化:健康的な生活習慣の普及や、疾病のリスク因子となる行動の改善を促す。
  • 精神的サポートの充実:精神障害に対する stigma を軽減し、相談しやすい環境を整備する。
  • 社会的なサポート体制の強化:経済的な負担の軽減や、育児・介護などの負担を軽減する。

女性の健康は、家族や社会全体の健康にも繋がっています。今回の研究結果を参考に、より良い健康社会を築くための取り組みを推進していく必要があります。

この研究は、米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のVedavati Patwardhan氏らの研究チームによって行われ、その詳細は医学誌「The Lancet Public Health」5月号に掲載されています。

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